建築家と建てる−建築家の仕事

建築家の仕事

建築家のしごとは、大きく分けて2つあります。

敷地の特徴・特性や周辺環境と調和に配慮しながら、建主の要望や価値観を満たす美しく豊かな唯一無二の住空間をデザインする「設計業務」は多くの方々が知るところかと思います。

「設計業務」に加え、工事開始以降に始まる「工事監理業務」があります。

建材、材料の仕様が設計図書と違っていないか、強度や品質が十分確保されているか、工事に手違いがないかなど、工事現場に出向いて確認し、建築主の代理人として、工事の打合せや調整を行い、不具合が見つかった場合はやり直しの指示を出し、設計通りに工事が進むよう見守るのが「工事監理業務」です。

建築主と建築家は、竣工までの長い時間を共有することになります。

建築家はどんな仕事をし、建築主はどう関わっていくのか、参考にしていただければと思います。

設計

設計その1

建築家と家を建てたいと思われる方々の多くが、建築家に最も期待されるのが「設計」かもしれません。

また、建築家が建築家たる一番の職能は、『優れた空間設計』ができること、と言えるかもしれません。

住宅メーカーは決まった工法や設計に基づいた家を、予め一括して許認可を受け、その規格の範囲で家を建てます。

こうした規格化によって手続きを簡略化し、部材を大量に仕入れ、工場で規格に基づいて事前に加工し、大量生産、大量販売によりコストダウンと工期短縮を図っています。

反面、設計の自由度は大幅に制限されます。

規格の範囲を超えることが困難なため、土地がもつ長所を活かし、短所をカバーするような設計が困難な場合が多いようです。

建築家には、設計手法や建築工法、使用する建材などに一切の制限がありません。

建築家が最も大切にするのは、その土地の特性を最大限に活かし切り、建築主の住まい方や価値観、美意識を形にし、安らぎと豊かさを実現するための唯一無二の空間を設計することです。

1人の建築主の要望を満たすために、持てる技術と美意識のすべてを設計に注ぎ込みます。

設計その2

そのために、建築主が発する言葉に意識を注ぎ、聞き逃すことなく、潜在的な要望、要求、快適な住まい方を見極め、大切にしている価値観や美意識を整理し、設計にフィードバックしていきます。

設計業務には、「基本設計」「実施設計」「確認申請」「見積もり依頼と施工業者選定」「予算調整」などが含まれます。

詳細は、このページの下の「家づくりの流れ」をご確認ください。

設計その3

工事監理

監理その1

設計業務においては、建築家は、建築主にとって理想の家を創り上げるために建築主と関わる時間を多く持ちます。

それに対し、工事監理業務では、建築主の立場で、建築主の代理人として、家が完成するまで工事の進行を見守ります。

工事監理とは、要約すれば、設計通りに施工(工事)が行われているかを確認する作業です。

「工事監理」とは、その者の責任において、工事内容を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することと規定されています。(建築士法第2条8項)

イメージしてみてください。

現場において、手違いや工事不良、欠陥のない高いレベルの工事品質が確保され、安心できる家づくりが行われるためには誰が何をすべきでしょうか?

住宅メーカーや工務店で家を建てる場合、あなたに代わって工事を監理するのは誰でしょうか?

工事監理業務で最も重要なのは、独立性/中立性を保つことです。

監理その2

工事監理業務は、県知事登録をした設計事務所しか行うことはできません。

小さな工務店では、社長が工事監理も現場監督も全て兼ねる場合があります。

住宅メーカーでは、設計、施工、工事監理を一括で請け負い、各業務には社員または下請けの人員を充てることが多々あります。

すなわち、設計も、工事も、現場の監督も、工事監理も、すべて同じグループに属する人たちが行うことになります。

こうした体制において、建築主の代理として、工事監理の中立性や独立性を維持することができるでしょうか。

工事監理業務の重要性がご理解いただけたでしょうか?

家が完成するまでには、主に以下のような工事が行われ、アトリエ24がその工事監理を行います。

建物位置、根切り工事、配筋、型枠工事、コンクリート打設、建て方、軸組工事、屋根工事、外壁工事、外壁や屋根材など色決め、内部下地工事、内部造作工事、建具工事、設備、電気工事、完了検査、工事費の増減調整

工事現場ではいろいろな問題が発生します。

監理その3

設計図書通りに施工されていない、仕様と異なるといったトラブルが生じることも日常茶飯事です。

不具合を残したまま施工が進んでしまうとどうなるか、想像に難しくないと思います。

欠陥住宅や竣工後に生じるトラブルには、工事監理が適切に機能していないことが原因の場合も多々あります。

工務店や住宅メーカーに比べ、より中立性と独立性を維持した工事監理ができるのも建築家と家を建てる大きなメリットと言えます。

アトリエ24では、日々の工事監理の状況を監理チェックシートとして建築主に随時、報告しています。

実物のレポートを公開しておりますので参考にしてみてください。

家づくりの流れ

建築家と家を建てる場合の流れをご紹介します。

増改築やリフォームの場合も概ね同じ様な流れになります。

STEP1

出会い

無償

ホームページや、内覧会、ご紹介等によってご相談される方が多いです。

こちらをご覧いただき、電話やメールなどでご連絡ください。

新築からリフォーム、土地や住宅ローンについてもお気軽にご相談ください。

STEP2

ご相談・ヒアリング

無償

住まいの想い、日々の暮らし、新しい家への要望、条件、家族構成、趣味などについてお話ください。

家づくりに向けた大切な情報としてヒアリングシートにまとめます。

STEP3

はじめのご提案

敷地を調査し、法的な条件、上水道や電気、ガス等インフラや周辺環境などをチェックし、ヒアリングシートからコンセプトをまとめ、平面、立面、断面図やスケッチ、模型などを使ってご提案を行います。

STEP4

重要事項の説明と設計・監理業務契約

アトリエ24へのご依頼をお決めいただいたのち、四会連合協定の契約書を使い、設計監理業務の契約を交わします。

契約前に業務内容に関する重要事項を説明し、見積書を提示します。

何らかの事情で計画を中止する場合、途中解約も可能です。

STEP5

基本設計・概算見積もり

設計のスタートです。

再度ヒアリングシートを確認し、提案したコンセプト・計画を見直します。

建築主と綿密な打合せを重ね、基本設計をまとめていきます。

予算に収まるよう概算の費用も検討します。

基本設計を承認いただくまで、次の実施設計に進みません。

STEP6

実施設計

基本設計に基づき、実際の工事と確認申請用の図面を作成します。

材料、仕様、仕上げを決めていきます。

構造設計を行い、電気、設備などの機器選定、仕様なども決めます。

STEP7

建築確認申請

設計した家が法令を遵守し条件に適っているかを確認するのが、建築確認申請です。

実施設計に基づいて、アトリエ24が建築主の代理人として申請します。

STEP8

見積り依頼・施工業者選定と契約・予算調整

おおよそ施工業者3社程度に実施設計図書をもとに見積りを依頼し、提示された各見積書の内容を精査、価格と施工技術を検討し、どの施工業者に発注すべきか、建築主の判断をサポートし、工事契約締結まで支援します。

見積金額が予算を越えた場合は、施工業者との折衝を通して部材や仕上げ、仕様の再検討し金額を調整します。

STEP9

工事監理

工事がスタートしたら工事監理が始まります。

実施設計通りに工事が行われているか確認を行います。

図面で伝えることのできない詳細な仕上げなどを施工業者に指示したりします。

並行して、工事の進捗と工事監理の状況をその都度ご報告いたします。

STEP10

竣工・引き渡し

待ちに待った竣工・引き渡しです。

工事監理業務の完了を報告し、施工業者とともに新しい住まいについてご説明いたします。

STEP11

サポート

竣工から1年後に施工業者立会のもと、瑕疵検査を実施します。

トラブルが生じた際には速やかに対処いたします。

顧問建築家として、家が永きに渡り心地よく過ごせるようにお付き合いをさせていただきます。

一つの住まい一つの生き方。

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